動きのblog

主にリハビリテーションやケアで「人の動き」について書いています。

ギャッジアップ座位について② どう向き合うか

前回はギャッジアップ座位の弊害について書きました。

※前回の記事はこちら

ugokino.hatenablog.com



しかしながら、ギャッジアップ座位を使わないことでの患者さんの生活の質の低下も考えて行かなければいけないという話でした。

ではどのようにギャッジアップ座位と向き合えばいいのでしょうか?


まずは無駄なギャッジアップはしないことです。普通の椅子に乗り移れるのであればギャッジアップは使わずに椅子に座るほうが同じ座位でも全く違う質の高いものになります。(その際は足を床につけるようにしてくださいね)


リハビリだからと言って、生活に目的もなくただ無理やり2時間ぐらい起こすというのは、身体をより固め、褥瘡リスクを高めるので本末転倒です。


起こし方も工夫が必要です。ベッドで無理に折り曲げるのではなくできるだけ手で介助してギャッジアップ機構で身体を起こさないことです。手で起こしてから、座位をとり、背もたれを起こして座ります。

難しければJMA キネステティクで学んでださい。人の構造に基づいて介助できるようになりますから。基礎からしっかり学んでいきます。

日本動きの学習協会 JMA キネステティク


ギャッジアップは身体にあまりよくありません。しかし、無理にでも座った形は作れます。それにより患者さんの生活の質は一時的には上がってることも見過ごせない事実です。


テレビを座って見れる。座って見下ろされる形ではなく同じ目線で会話ができる。食事を身体を起こして食べられる。窓から景色が見れる。周りの様子がわかる。 など


たくさんのメリットがあります。ですから、ギャッジアップ座位は身体に悪いからと言って寝たままにすることはしないほうが良いです。


私たちが考えるのはギャッジアップの負荷を減らすことです。先ほど書いた無駄なギャッジアップはやめるけども必要はギャッジアップはその人の生活のためしていく必要があります。


負荷を減らすにはどうすれば良いかを考えていきましょう。


(1)過剰な固定をやめる


まずベッドからズレるということを許容しましょう。普通にギャジアップを起こして斜めの背もたれで寝ている限り重力が働き滑るってベッドからズレるのです。


無理にそれを止めるとズレる力と固定する力で反発が起きています。ズレを固定しているので全く動いていないかのように見えますが、身体の中は反発力で組織を痛めるのです。


ある程度ズレて当たり前で、ズレたらまた座り直しする。介助する。斜めに無理に座ってるんだから滑ってズレるということを受け入れることです。


(2)固定ではなく、受け止める


そうは言ってもズレすぎるのも寝たきりの人は自分で戻れませんので介助することが多く介助者の負担になりがちです。


その際は足を上げるギャッジアップを使うのではなくクッションでサポートをします。クッションはビーズを避けてください。ツルツルして余計に滑るのと柔らかすぎてサポートになりません。


適度な弾力があるものが良いでしょう。一般的には大判のバスタオルを丸めたものがおすすめです。それをギャッジアップ座位の時にお尻の下や、大腿部の下や横に設置します。


イメージとして、ベッド上に体重を預けることができるバスタオルの椅子を作ります。そこで、体重を受けてもらいます。


ここで注意なんですが、間違ってもくさびのように固定するためにバスタオルを使用しないでください。


固定ではなく体重を受け止めるためサポートです。もたれるからこそ力が抜けるのです。隙間に挟み込めば、窮屈になりすぎで苦しくなります。見た目はわずかな違いですが大きな違いです。


固定ではありませんので、どうしてもズレるものは自然の摂理です。ズレれることも一つの患者の能力ですからギャッジアップの背中の窮屈感重力との関係性の中でズレてるのです。ズレれる余裕も必要です。


(3)ギャッジアップを一度にしない

もし、手による介助でなくベッドの力で座位に持っていきたいとき、そうしなければいけない時の関わりを考えましょう。


一度に目的の角度まで、身体を起こすのではなく、3回から5回に分けて少しずつ身体を起こします。また同じように座位から寝るときも少しずつ行います。


本人はベッドの機能によって無理に動かされているわけですから一度に大きく動かすと身体がついていかないのです。


そして、少し動かした時にベッドと患者さんの境目に介助者の手を入れます。


「背抜き」や「尻抜き」

と言われているものです。これを行うとズレとの反発力をかなり軽減できます。


患者さんはズレとの反発により身体認識も歪んでいます。まるで本人はベッドに接着剤でくっついているかのように感じる人も多いのです。


最後の座り終えるときもこの背抜き、尻抜きを行ないます。そうすると本人もベッドからお尻や背中が離れている感じが掴めゴゾゴソする動きが促せます。


背抜きや尻抜きとはゴソゴソする代わりでもありますので、背抜きや尻抜きをする代わりにゴソゴソを介助しても構いません。


いかかでしょうか?

実際はこのようなサポートをしながらギャッジアップを使います。ただし長期の併用はやはり身体的負荷がかかりやすいのでできれば、椅子に座ることを増やしていくことが

望ましいでしょう。椅子は椅子で本人にあった適切なサポートがある椅子に座ることが望ましいです。


またリハビリはリハビリで寝たきりの人の適切なアプローチがあります。間違っても無理やり立たすという事で立てるようにはなりません。それは棒になって立ってるように見えてるだけです。

それはまた別の機会に 寝たきりの人のこのようなケアについては

JMA キネステティク 実践コース



寝たきりの人のリハビリについては
シンプルラーニング スキルアップコース

で学習できます。そもそも無理やり座らせて座れるようになりません。身体が固くなるだけです。寝たきりの人の適切なケア適切なリハビリテーションがあるのです。


ただそれは人の動きの基本をおさえる必要があります。


まずは

キネステティクなら 基礎コース

シンプルラーニングなら ベーシックコース

からの受講になります。それでも多くのヒントを得ることができるでしょう。もし興味があればお申し込みください。

 

セミナー中の様子

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