動きのblog

主にリハビリテーションやケアで「人の動き」について書いています。

ギャッジアップ座位について① それは座位ではない

ベッドでのギャッジアップ座位はリハビリではありません。このような記事がありました。

www.medwatch.jp



この記事の内容も重要ですが、気になったのは最後の部分です。寝たきりよりも、座りきりと提案されています。


もう少し詳しく見ると、ギャッジアップ座位でについて座るほうが、心肺機能に負担がかかり身体の回復に繋がると書かれています。


一見もっともらしい意見に思えますが、実は大きな動きに関する誤解があります。ギャジアッブ座位とは介助用ベッドの機能を使って身体を起こし座位をベッドの上でとることです。


しかし、よく考えるとギャジアップ座位とは座位ではありません。座位ではないけど座っているように見えるだけです。


人には見えない動きといものがあり一見曲がっているようは状態でも本人は伸びているなどという現象が生じているのです。



ギャッジアップ座位を座位として誤解すると様々な弊害を招きます。一つ、一つ、見ていきましょう。


(1)ベッドと体が合わない

まず、ベッドの曲がるところは基本的に決まっており、固定されています。つまり、体をギャッジアップで起こそうとすると、ベッドに身体を合わせなければいけません。


しかしながら、多くの寝たきりの人はそんな機能がないから寝たきりのわけです。


身体はベッドに合わせらせないまま不自然に曲がり、不自然な筋緊張を招きます。多くの人はより身体を固めていくのです。

 


(2)そもそも無理やり曲げて座位に見せている

ギャッジアップ機構という名前だとわかりにくいのですが、そもそも曲がりにくい身体を機械の力で曲げるというプレス機構です。

挟み上げ機構なのです。背もたれを曲げ足元を曲げることで身体を無理やり折りたたみ座位にします。


そこに、本人の主体的な動きはありません。まっすぐに固まってるものを無理やり見た目曲げているだけなのです。見た目は曲がってますが、それはプレスしているからで、本人はとっても苦しいのです。


この苦しさは時間とともに麻痺してくことも多いです。だた本人は意識的にも、無意識的にもその無理な動きに耐えようとして身体をより固めます。


自分の体を使って一度身体をまっすぐに固めたまま、ギャッジアップで身体を曲げてみてください。その体験ができます。かなり苦しいですよ。


(3)褥瘡リスクが高まる

褥瘡とは、床ずれとも呼ばれ長時間同じ部位を圧迫するとその部分の血流が途絶え、酸素や栄養が細胞に行かなくなり壊死したり、損傷する症状です。


動きがないことで長時間の圧がかかり、また循環障害を招きます。つまり動きを増やし、循環を促進することで褥瘡は予防できます。ギャッジアップ座位は無理やり曲げているので身体を固めますから自分で動くことができません。


また、滑り台の上で寝ていることを想像してもらったら分かるのですが、斜めの場所では私たちは滑らないように身体を固めます。そして滑らないように足の方のベッドを曲げて身体がズレないように固定する方法が現在のギャッジアップ機構の使い方として広く指導されています。


しかし、これは間違いです。そのような方法を行うとより身体は固定されます。一見動かないようでいい感じにも見えなくないのですが、全く動けないと本人の身体はとてもつらいのです。


背中が上がり
足元が上がる

ということでお尻が下になるので、そこに物凄い圧力と固定が働きます。


私の訪問している人もこの固定で褥瘡が発生していました。足のギャジアッブを辞めただけで治りました。


他にも色々とあるのですが、これまでギャッジアップ座位の弊害について書いてきました。ではどのようにギャジアップ座位と付き合っていけば良いのでしょうか。

最初に書きますが、ギャジアップ座位は生活の質という視点でとても大切です。

テレビを見みたり
ご飯を食べたり
景色をみたり
ベッドでギャジアップを使って、座って行う必要の人もいるでしょう。身体的デメリットが大きいからギャジアップベッドをやめるというのはあまりにも安易です。

その人にとって必要だから使っているのです。ですから上記のデメリットを含め上手く付き合っていく必要があります。


また、寝たきりの人のリハビリはもっと別のやり方をしないと機能は高まりません。


座れない人を無理やり座らすだけでは、座れるようになりません。身体は固くなるだけです。固まると、動けません。固まって、座って動けなければそれは機能的ではありません。


もし、無理やり座らせて座位でアクティブに動けるようになったのであれば、それは無理やり座らさなくても、できるようになっていたのです。

もしかしたら、無理にさせなければより動けたかもしれません。

参考記事

ugokino.hatenablog.com




次回はどのようにギャジアッブ座位と付き合えばよいか書いて行きますね。 このギャジアッブ座位についてもシリーズで 書いて行きます。

よろしくお願いします。

次の記事

ugokino.hatenablog.com