動きのblog

主にリハビリテーションやケアで「人の動き」について書いています。

環境適応-応答① それは何か?

いきなりですが、私たちは生きています。

なぜ、生きてるかというと「環境に適応」しているからです。私たちは環境に適応するという能力を明確にもっています。


私たちはこの環境と身体が適応してるからこそ

息をし
ご飯を食べ
自由に動き
地球で過ごす事ができるのです。


何をあたり前の事をと思われるかもしれませんが、この環境適応能力は、私たちの「生きていくための能力」として非常に大切な事です。


この能力があるからこそ

空気を感じ呼吸を行い
地面に応じた歩行を行い
ご飯を食べれば唾液がでて
美味しそうな匂いをすればお腹が動く

とういう環境に適応する動きが発生します。


これを「環境適応応答」と呼んでいます。


これらは感覚に基づいて脳が応答することで起こります。感覚を通じて周囲や自分の身体の情報を集め、それをもとに環境と身体を適応させていきす。


空気の温度や湿度、流れを感じることで呼吸し
地面の形状や質感を感じながら、自分の身体も感じて歩行し
美味しそうな匂いや、料理を眼と鼻で感じれば唾液が分泌し消化管もはたらく準備を始めます。


これらのプロセスは無意識的な応答でなんらかの影響で邪魔されない限り脳が勝手に行ってくれます。


いちいち意識したら大変ですからね。

呼吸のたびに意識したり
歩くたびに意識したり
美味しそうなものみて胃を動かしたり
ご飯食べるたびに唾液の分泌をしたり

もう訳がわかりません。


ですから、無意識的にそれこそ、あたり前のように思えるのですが、当たり前ではありません。ただ、生まれてから当然のようにこの機能を使ってきたから当たり前だと思うのです。


環境適応「反応」という言葉ではなく、環境適応「応答」なのは、完全な自動的なものではなく本人の主体的な感覚体験に左右されるからです。


反応となると、刺激に対して一定の反応というように、決まったように思われがちです。しかし、本来もっと多様で豊なものなのであえて応答と呼んでいます。


つまり感覚の認識の仕方や注意の向け方によって「環境適応応答」は変わるのです。なぜなら、感覚に基づいた応答だからです。


ここが大切な部分です。脳の自動的な応答ではありますが、感じ方によって適応の仕方を調整することができるのです。同じ刺激でも状況が違えば応答の形は変わります。そこが反応とは違うところです。


実は環境に適応するためには、1番に動きそのものを変えるのではなく感じ方や注意の向け方を変えます。そうすれば脳はその情報をもとに環境に適応して動きを自動的に行ってくれます。そして少しずつ変化を積み重ね大きな動きも変わっていくのです。


情報もないのに、無理矢理動きを変えてもぎこちなかったり、どこかに力を入れるように動きになります。


また、患者さんでも一般の人でも環境適応応答の能力が極端に乏しい人は、小さい動きであろうと
動きを学習する前にこの能力を高める必要があります。


例えば丁寧な手で、よい関係性で相手に触れば、一般的にそれに適応して楽になることが多いのに
タッチケアや手当てなど言われてます)


逆に緊張が高まったり痛みが出たりする時です。
その際も個人差があるのでその部位だけやったり、身体全体やったりと色々あるので一概には言えませんがそのようなケースではよりこの応答の事をしっかり考えていく必要があります。


そんなので動きが変わったら苦労しないよー!って言われそうですが、私たちの脳は自分が思ってるよりも高性能なのです。高性能なのに情報が少ないから上手く機能しないのです。

ですから脳に助けになる情報を与えこの応答の邪魔をしなければ、本来もっている自然な動きや筋収縮が出現します。

もちろん逆に過剰な筋収縮の抑制も、とにかくいいあんばいで、いい感じで脳がやってくれるわけです笑それだけ高性能なんですよ。


なんかいい加減だなぁ。

と思われるかもしれませんが、そもそも私たちがしてる動きはほとんどが無意識です。


今あなたがスマホの画面をスクロールしている時も、意図的なのはそのスクロールだけです。脳は重力の中で絶えず姿勢調整してますしスクロールに合わせ眼球運動もしてます。


それだけじゃなく、内臓の動きや、体液の循環だって無意識です。


あなたがこのブログを読んでいるとき、脳はええあんばいで、ええ感じに調整してくれるから色んな事を意識せずともスマホで楽に読めるのです。


動きを学習しようと思うと、この環境適応応答の
事をおろそかにはできません。無視すると、自然な反応ではなく、頭でっかちの意図して動くガチガチ人間になります。(もちろん、意図して動く事も大切ですか、それは上手く使うタイミングってものがあるのです。詳しくはまた。)


歩行の学習でも、関節運動の学習でも、筋収縮の学習でも環境適応応答がキーになります。上手くこの応答を使えば助けになるし逆に使えなければぎこちない動きの学習になります。


また、ハンドリングに関しても、この環境適応応答を使うことでかなりレベルが上がります。自分の環境適応応答を相手の動きに使います。


また、機会をみて詳しく書きますが、これはシンプルラーニングのテンションコントロールの概念のベースになっています。


この辺り四月西宮での練習会でしっかりしていきますね(^_^)効果的なハンドリングの秘密と言っても過言ではありません。参加予定の人はお楽しみに。ガチで他では習えない学習です。


話は戻しますが、この環境適応応答もスキルなので、上手く使えば使うほどより応答もスムーズにできるようになるのです。



そうは行っても、なかなか上手く行かないよ??
というひとも多いでしょう。確かに、人間がもってる根本的でとっても大切な機能なのに現実的には上手く機能していないことがたくさんあります。


それは、無意識的に邪魔してる要素があるのです。邪魔してる事に気付かないから 応答しにくいのです。


環境適応応答は勝手に発動されるものです。無理やり発動できるものではありません。最初言った通り自動的なので。発動しないということは邪魔してる何かがあるのです。


それは長くなるのでまた別の機会に。



シンプルラーニング・ベーシック
2017/6/17.18西宮or尼崎


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